集中力が生み出す「空間(ゾーン)」あるいは悲しみの旅路の始まり

momocolor2005-11-06

究極の集中力で物事をなすこと
それはしばしば「ゾーンに入る」という言葉で
形容される。

それは、集中力というバリアで
自ら、または周囲の空間を包み込むという
イメージが近いだろう。

私の「ゾーン」はJR終電で発揮された。



今日は川崎の映画館で北野武監督「TAKESHI'S」をレイトショーで鑑賞。
川崎のレイトショーは終わりが結構遅いため帰りのJRは終電になる。
でも、1200円の安さにひかれて本日はレイトショー。

映画終了後、ほくほくした気持ちを抱えたまま
小田原行き東海道線最終列車に滑り込む。

日曜日の終電はすいている。
私は人の少ない席を選び座るや否や
今読んでいる推理小説のページを繰る。
ちょうどいいところなのだ。
顔の見えぬ犯人と主人公の攻防戦。
私は犯人と主人公のスリリングなやり取りに集中する。
深手を負った主人公が、とっさの機転により犯人を捕らえる。
そして犯人の正体は!!!


そのときだった。
私は犯人よりもはるかに大事なことに気がついた。
「プッシュー」
う・・ん?
扉の閉まる音。
顔を上げる。
閉まってしまった電車の扉の外には「戸塚」の看板が。

一瞬。考える。
いやいやいや、そんなはずはあるまい。
酔ってもいなけりゃ眠りこけてたわけでもない。
私はただただ本を読んでただけだ。

もう一回、よく考える。
えぇーっと。
「降りる駅を過ぎている。。。」

そう、私は自分で作り出してしまった
「ゾーン」に見事にはまってしまったのだった。

この電車は終電である。
次の駅(大船)でおりても、もう戸塚に戻る電車は無い。
この時間だと、タクシーで帰るよりほかは無い。

「はぁぁぁぁ、ついてない。。」
私はふかーいため息を一つついてつぶやいた。


しかし、しかし
このときの私はこの直後に
ものすごい大誤算が待っていることをまったく気づいていなかったのである。


その「大誤算」とは???
次回を待てぃ!!!!!!