夢に楽土求めたり。そして、ぶらりひとり旅三部作最終章。

momocolor2005-11-08

そして、ある種の覚悟を決め
家路へとつながる方向へと足を向けた私。

「道のり÷速さ=時間」という
小学生以来の計算をしながら歩き始める。

散歩好きなので、
正直歩くこと事態はそんなに苦ではない。
しかし忘れてはいけない。
私の遺伝的持病「方向音痴」を。



私の方向音痴を語りだしたら100Gのパソコン容量がパンクするので
詳細の説明は差し控えるが、私は「ド」のつく方向音痴である。

現在深夜0時15分
これで迷ったらホントしゃれにならない。
すなわち「屍」である。


少し歩いたところでチェックポイント発見。
チェックポイント→「交番」



方向音痴玄人の私は迷わず交番へ。
こういうときは交番で道を聞くのが一番。


「おーい、犬のお巡りさーん」
なぜかちょっと嬉々として交番に突入。



・・しかし、いない。



机の上には書置きが。
「現在事件発生中のため、警官はおりません。」



がーん。
地図を探すも見つからない!



ふと傍らの電話が目に入る。
「御用の方は内線をどうぞ。警察署につながります。」



少し考えて受話器をとる。
とぅるるるるる、、とぅるるるるる、、



以下はデカと私の会話の一部始終である。



「はい○○署です。」



捜査一課の山さんが電話口にでる。


デカ「どうしました?」
もも「えーと、道を聞きたいんですけど」
デカ「どこまで?」
もも「・・戸塚なんですけど・・。」
デカ「なに?歩いて行くのかい。遠いよー。」
もも「えぇ・・。そうなんですけど・・」
デカ「もうおそいから、タクシーに乗って帰んなさい。」
もも「(小声)・・そうしたいのは山々なんですが、持ち合わせが無くて。。」
デカ「どこまでいくのー?」
もも「駅近くの・・ぃ・・家まで。。」
デカ「それなら家まで帰って払えるでしょー。」
もも「(さらに小声)・・家にも持ち合わせが無くて・・。
(いてもたってもいられず言い訳なんてしちゃったり)
・・タクシーでカードも使えなくて・・
コンビニでお金もおろせなくて・・・むにゃむにゃむにゃ。」
デカ「うー・・ん。そうかー。いま事件で警官が出払っちゃってるからなー。
君、いくつ?」



一瞬止まる私。



もも「に、、23さいデス・・」



ああ、親切なおまわりさんお許しください。
現在25歳のワタクシ。
中途半端に年をサバ読んでしまいました!!
だってだって、社会人としてあまりに、あまりなこのていたらく。
さすがに25歳(四半世紀)のレディとは言えず。
しかし、下手に十代なんていった日にゃ、
保護(補導)なんてことにもなりかねない。


チキンなあたいの、「見栄」最大出力。


親切なおまわりさんは夜道の一人歩きを存分に心配してくれた後
電話越しにもかかわらず、丁寧に道を教えてくれたのでした。



チン・・。
十二分にお礼を言い、受話器を置く。



つつつつつぅぅぅ。
頬を伝う何か。
うぅぅ、あまりの情けなさで・・素で泣ける。
なんかわかんないけど
「るるるるるぅ〜涙が〜でちゃう〜んだろ〜」



ひとしきり情けなさをかみ締めた後。
旅人は再び楽土(自宅)を求めて歩き出しだのでした。



・・外は雨。
靴はぐしょぐしょ。
・・先日いためた足首が痛くなってきた。



そしてその1時間半後。
近所の西友の看板を確認したとき
私の頬に再び「アツイもの」が伝うのであった。



「旅は私にかく語りき。」

旅は人を大きくする。
旅は人に必ず何かを教えてくれる。

・・取りあえず、社会人。
お財布に752円はやめなさい。

旅はそう私に語るのであった。。。。