備えなくて、憂いばっかし。
青天の霹靂。
まさか、こんなハプニングに見舞われるなんて
誰が想像しただろうか?
神様の悪戯。
ワルフザケ。
「不注意」とか「タイミング」とかいうパズルのピースが
不意にぴったりと合わさってしまったとき、
こんな青天に、霹靂が落ちてしまったのである。
私の職場は、
はっきり言って超いそがしい。
12月の「師走」が
師が走ってしまうほど忙しい月という意味であれば、
私の職場はフルマラソン。
その忙しさが絶え間なく、一年以上続いているため
当然「会社帰りに仲間内でいっぱい引っ掛けようぜ」
ってなかるーい飲み会ノリは出てこないのである。
その日も特別暇ってわけではなく
19時を過ぎた頃だった。
先輩社員からこんなメールが
「憂さ晴らしにみんなでのみに行きましょー(^^)b」
思えばこんなめったにない展開がハプニングの発端だった。
その日は20時に仕事を切り替え、
東京駅は八重洲口へ。
サラリーマンのオアシス「ちょっと小粋な居酒屋さん」へ。
「こ上がりになりますがよろしいでしょうか?」
いやいや、飲めれば何でも良いですよ。
椅子席よりも親密な雰囲気になるってんで望むところ。
個室席へ案内された私たち。
靴を脱ごうとしたその時。
あ・・・・れ・・・・・?
おかしい。おかしいぞ。
うん。見間違いだ。そうに違いない。
自分で自分を誤魔化しつつ、ちらりと靴を半脱ぎする。
あぁああぁぁっぁっあぁぁ???!!!!
んじゃこりゃぁぁぁぁぁ!!
そう、靴下の柄が違う。
左右で。
まって、25歳。
ちょっとまって、社会人。
これはなんか、なんてゆーか。
「一回表、一打席目、スリーアウトチェンジ、試合終了。はい、負けー!!!!!」
的なありえない展開なんですけど。。。。
一瞬、走馬灯が3回ほど通り過ぎるほどの衝撃が走った後
「あ、、とぉぉ。ちょっと・・ちょっとトイレへ・・。」
と明らかに不自然な動きで取りあえずお化粧室へ。
確かに今朝は、遅刻寸前でバタバタしていたよ。
ハンガーに干していた乾いたばっかりの靴下をつかんで
何も見ず、靴下をはいたよ。
確かにこの靴下、形が同じだよ。
でもさ、柄違うじゃん。
さて、、どうしたものか・・・。
どうするもこうするも、靴下を脱いで裸足になるしかないわけだけど。。
季節は11月。
「はあぁぁぁぁぁぁぁ。」
私はふかーい深いため息を一人、個室の中で吐き出したのだった。
私が用意した、一つ一つのパズルのピースは
まったく合わさらないような成りをして。
神様の気まぐれは、
その、合わさるはずのないピースを
あたかも奇跡を起こすかのように
するりとあわせてしまったのだった。
「自業自得」?
いやいや。
ちょっとした「うっかりサザエさん」なだけですが。
なにか?