ひと目ひと目に思いをこめて・・・

momocolor2005-12-10

昔々あるところに
11人の王子と妹のエリサが幸せに暮らしていました。
幸せな生活の中、悪い妃が王子たちを白鳥に変え、
エリサを城から追い出してしまいます。
エリサは兄たちにかけられた魔法をとくために
イラクサ上着を編みました。
ところが大司教はエリサを魔女と決めつけます。




処刑日になりました。
エリサは最後の瞬間まで上着を編み続け、
あわや火あぶり!という瞬間
白鳥に上着をかぶせました!!!
そのとたん、11人の王子は人間の姿に戻りました!!!



すったもんだで、みんな幸せに暮らしましたとさ。



教訓:手先が器用でよかったね。






そして、昔々のつい今日のこと
ももの=エリサ姫はマフラーを編んでいました。



会社への出勤途中で通りがかった手芸屋さんで
ついついついついついついついつい、
毛糸を大量購入してしまったからです。



モモ姫はせっせせっせと編み続けます。
モモ姫はのめり込むと性質が悪いので
「キリのいいところまで」
と行きのバスの中でも編み続けました。



もう少しで会社前の停留所に着くというところで
モモ姫は一つの選択を迫られました。



・・・会社に着くまでは、あと信号3つ分。
・・・もう一段だけ編んでしまうか。ここでやめるか。
いや、ギリギリ編み終わるだろう。
編んじゃえ!!




・・無謀です。明らかに無謀です。
いったい何の根拠があって編み終わると思っていたのか、
さっぱりわかりません。



しかしとにもかくにもそのときのモモ姫は
もう一段編み始めてしまいました。


迫りくるタイムリミット。
(私の中では)高速で編み進められていくマフラー。



「まもなく、○○停留所前。」
車内アナウンスが聞こえました。



あぁ!!!あと4目!!!
あせる私の手が震える。


「はい○○停留所でございます。」
プッシュー。ドアの開く音。


あぁぁぁ!!!ついちゃったー!!


あと、2目!!!!



往上際の悪いモモ姫は、バスの扉が開いても
まだ編んでいます。


あとひと目!!!!


最後の乗客が降りました。



・・・よっし!!編み終わったぁぁぁ!!!



袋に編み針をしまいつつ
ダッシュでバスを降りる私。



ふぅぅぅ。まにあったぁぁ。



キリのいいところまで編みあがったマフラーを
確認のため、袋から取り出し編み目を見る。




・・・・・・?
目数が足りない。。。。。


ひぃぃぃぃぃぃ。目を落としてるーーーーー!!!!



よく見ると、編み始めの3段目あたりで
すでに目を一つ落としてしまっているではないか。
これは、ほぼ全部をほどいて、
編みなおさなければならないレベルである。



・・・あんなにあせって編んだ意味って。。。。。




今すぐにでも挽回したいところだったが、
仕事をしなきゃならない。。。。。




編み目のことで頭がいっぱいで
今日の仕事が手につかなかったのも
しょうがないはなしっすよね。





さて、私がなしてこないに焦ってマフラーをあんでいるかというと、
エリサ姫の「火あぶり」のタイムリミットと同じくらい重要な
「クリスマス」のタイムリミットに間に合わせるため・・・・
ではもちろんのことなく。



早く編み終わらないと、
首周りが寒くて寒くてしょうがない。
ただそれだけの話です。



教訓:凍え死ぬ前に頑張りましょう。