ラザニア奇譚

ボリュームたっぷりハンバーグから
本格和食まで。


小さなお子様と
おじいちゃま、おばあちゃま
ご家族ご一緒に。


誕生パーティーから
友との深夜の語らいなどの
人生の様々なシーンで。


ココはファミリーレストラン
サービスは、一流レストランに引けをとりません。
かゆいところまで手が届くそのサービスで
かならずや、皆様のご要望を満足いたします。




さて、お正月2日目。


映画まで、中途半端な時間が余ったし
ファミリーレストランで軽くご飯なんぞを食べようか。


そう思い、
たまった本を読みながらデ○ーズで料理を待つ私。



「ご注文をお持ちいたしました・・・・。」



料理が届く。


今日のご飯は
「きのこのラザニア」


ラザニアはパスタ料理の一種。
スタンダードラザニアは
ミートソースとホワイトソースを
板状のパスタではさんで焼いた
まぁ、いわゆるグラタンである。


そういえば、私が「ラザニア」をはじめて知ったのは
宇宙船サジタリウス


あの、カエル状の宇宙人が
ことあるごとに
「ラザニアが食いたい」
「うちのラザニアが宇宙一」
「野菜ラザニアなんか食えるか」等々・・


「ラザニアって何?」
当時このアニメを見ていた日本人の
80%は確実にそう思い、
まだ見ぬ幻の食べ物、「ラザニア」に並々ならぬ憧れを抱いていたに違いない。


当時、このアニメにはまっていた
私と、母と、兄も例に漏れず・・・・・


おおっと、ラザニアが冷めてしまうところだった。。


いっただきまーす。


料理に手を付けようとした私に
ウェイトレスさんが


「ラザニアに粉チーズがついていますが、
お使いになりますか?」
と、チーズの器を持って言う。


・・・うーん。
チーズは好きだし。
ラザニアだし。
うん。一応もらっておこっかな。
いらなそうなら使わなければいいんだし。

・・ていうか、黙って器を置いてけばいいのに。
気がきかないなー。



「あ、じゃぁお願いします。」



そういうと、
ウェイトレスさんは無表情に
「それでは、ストップをかけてください。」
と一言前置いた後


おもむろに


バサバサバサバサ・・・・・。


・・!!!!
をい!!!!!
私のラザニアに何てことを!!!!!!!


見る間に白い雪に埋まるラザニア。


あああああ・・・・


「すぅぅ・・ストップ!!!」


ストップが一瞬遅かったのか、
ラテンの国、イタリアの料理が一転。
そこは、北国の厳しい冬を思わせる
津軽海峡冬景色。


北に帰るわけではないけど、
私も思わず無口に・・。



ここはファミリーレストラン
サービスは、一流レストランに引けをとりません。
かゆいところまで手が届くそのサービスで
かならずや、皆様のご要望を満足いたします。


ただし、かゆいところの掻きすぎには十分ご注意ください。