24時間どころか、1時間も戦えません。

momocolor2006-01-05

終電の車内。
仕事帰りに、飲み帰り。
遊び帰りに、勉強帰り。


みんないろんな事情を抱えているけれど、
共通点が一つある。


疲れてんだよ。みんな。




さて、東京発小田原行き東海道線終電車
私が今日座ったのは向かい合わせのボックス席。


東京始発のため、戸塚まで座って帰れるわけである。


向かいには
清楚系OLと、
ナナメ向かいの窓側には
鼻ピアスの気合系おねぃさんが座っている。


「それでは発車しまーす。」


電車の発車と同時に、
読みかけの小説に目を落とす。



品川あたりに差し掛かったところ。
丁度区切りのいいところで息抜きに顔をあげる私。
その私の目の前で、
なんとも奇妙な光景が繰り広げられていた。


・・・・・
清楚系OLが寝てる。
・・・・気合系おねぃさんに完全にもたれかかって・・・・。


そのもたれかかかりようと言ったら。
安達ゆみとのスピード結婚ネタに今年いっぱいよっかかりきりだった
スピードワゴン井戸田さんくらいのもたれかかりようである。


・・・すげぇ。なにがすげえって
友達でもないのに黙って肩を貸している
このおねぃさんがすげぇ。


おねぃさんのその心意気に感動していた矢先、
川崎あたりでつらくなってきたのだろうか
おねぃさんは、黙ってもぞもぞしている。


「すみません。すみません。」
たまに小声で注意するものの
清楚系OLの耳にはまったく届かない。


こち亀で4年に一度しか起きない
オリンピック男として有名な
日暮寝男のような相当な熟睡っぷりである。


おねぃさんの苛立ちが、空気を震わし伝わってくる。


・・・これは、私も一肌脱がねば。


私はあくまで本を読む姿勢を崩さず
影で彼女を覚醒させる作戦へ出た。


作戦名:「足蹴り」


清楚系OLの黒いブーツの靴底を
つま先でチョンチョンとつついて覚醒を促す。


チョンチョンチョン・・・
チョンチョンチョン・・・


・・・だめだ。
こんなんじゃ日暮寝男は起きない。


・・・もうちょっと・・・
コンコンコン・・・コンコンコン・・・
トントントン・・・トントントン・・・
ドンドンドン・・・ドンドンドン・・・
ズズズズズイ・・・ズズズズズイ・・・


最後のほうは、つつくというよりも
足を押す形になり。
ついには、私の足が届かないところまで押し切ってしまった。。


・・・あ・・・足が変な感じに折り曲がっている。。。。


明らかに眠りずらそうな体制になりながらも
コンコンと眠り続ける日暮寝男。



「戸塚〜、戸塚〜」


あ。ついた。降りなきゃ。


・・・ちらりと清楚系OLの寝姿をみる。
気合系おねぃさんは、
すでに諦めたらしく
じっと窓の外を一点見つめて・・・・。


私は、見てみぬ振りで電車を降りる。


プッシーと閉まったドアの向こうには
ひと目には、寄り添いあう友達同士のような彼女ら。



疲れてるんだよね。みんな。
私のせいじゃないよね?


ね?