超、ウルトラ、イントロ、ドン!!!

momocolor2006-01-06

電車の車内では、マナーを守りましょう。
騒音は周りのお客様の大変な迷惑となります。


携帯電話はマナーモードに、
おしゃべりは、出来るだけ小声で・・・・。




ズッズ、シャンシャン
ズズッジャーン。


帰りの電車の中。


どこからともなく聞こえる
ドラム音。


・・・ウォークマンの漏れ音。



・・・うるさいなー。
英語の本を読みながら音のする先を目で探る。


音の元は、すぐ後ろにいた。
20代前半のサラリーマン。


今日のコレは、相当うるさい。
うぅーん。
コレ、どうすべか。
考え付いた手段は二つ。


1、「ちょっと、ボリューム下げてくれませんか??」
  勇気を出して注意をする。
2、その場で、突然詩吟を歌い始めることにより
  「お前はこのくらい迷惑なんだぞ」
  と暗に知らしめる。


でもなー。
私、チキンだしなー。
逆キレされたら怖いしなー。
かといって、今の私には詩吟スキルはないからなー。
中途半端な詩吟もどきで、効果が薄れるかもしれないし。。。



うぅーん。
どうしよう。


・・・しかし、本当にうるさい。
結構激しい曲想だけど、いったい何を聞いてるんだ???
しかも、こんな無表情で。


・・・何聞いてるんだろ。
・・・一体、何を。。。。



聞こえるのは、激しいドラム音のみ。


曲名はわからない。
歌ってるのが誰かもわからない。


やばい、気になってきた。


これは、・・・知りたい。


いやいや、決して他人のごくプライベートな時間を盗み聞きしようとか
そんなんじゃ、決してなく。
注意をするにしても
まずは、どんな曲を聴いてる人なのかを知らないといけないじゃない。


そんなこんなで、
「曲目捜査」が始まった。


まず手始めに、
私は対象に向かってどのように向けば一番良く音が拾えるかを
調査することからはじめるべく、対象の隣に張り込みをした。


対象の隣に立った私は、それとなく
正面を向いたり、ナナメ向きになったり、首をかしげたり
いろいろ体勢を変えて音を拾う。


そして、一番聞きやすい
対象の少し斜め後ろを確保した私は
音に集中する。


その間私は、さまざまな妨害にあう。


・電車の音。
・車内アナウンス
・酔っ払いのおしゃべり


一番厄介なのは
停車駅で乗客が乗り降りすることによる
対象の移動であった。


対象が移動するたびに、私はそれとなく対象を尾行。
尾行後は、定位置にばれないように滑り込む。



・・・コレは、B'zかな。
ラルクかもしれないし。
とにかく結構なバリバリロック。


しかし、無表情な彼の様子から
その曲を当てることは不可能。

・・・せめて、小ノリくらいしてくれていれば・・・。
対象が油断して、鼻歌でも歌いだすところを期待するも
そんな様子は微塵も感じさせない対象。


・・くそぅ。用心深い奴だ。


そして、
「かわさきー。かわさきー。」


アレだけ大音量で聞いていたにもかかわらず、
車内アナウンスはきっちり聞こえていたらしい。


対象はやはり表情を変えず
私を撒いて電車から出て行ってしまったのであった。


私は曲目捜査官
特技は、東京フレンドパーク
光るパットを見ただけで曲目を当てること。


今度こそ、
今度こそ、
曲目を確保してやるぅぅぅぅぅ!!!!!
犯人め!待っていろぅ!!!!