あたしんち 〜 オカンとモモと、時々テンネン。

momocolor2006-01-29

土曜日の早朝5:00。


実家に帰る直前まで日記を書くという
コロコロコミックが生んだ名作「のんきくん」の
主人公のんきくん並みの
”のんびり”をかましていた私。



出発直前のあわただしい荷造りのなかで
手袋を忘れ。
パジャマを忘れ。
歯ブラシを忘れ。


とにかく様々なものを忘れた。



でも大丈夫。
だって、実家だもん。


同じ女同士だもん。
忘れたものは全部、ママンに借りればいいのである。





さて、お化粧道具は持っていたものの
洗顔料、化粧水、ハンドクリーム等々の
洗面道具一式をごっそり忘れた私。


ももの「お母さん、洗顔料借りていい?」


そう言った私に


ままん「いいよー。今使い終わったから洗面台に置いておくね。」


と言って、タオルで顔を拭きながら
洗面所から出てくるママン。


入れ替わりに洗面所に入った私は
洗面台に乗っている
コールドクリーム(化粧落とし)を顔に塗った。



ぬりぬりぬりぬり・・・・・・。
ぬりぬりぬりぬり・・・・・・。



っ・・・・・・・!!!!!!
や、やばい。
クリームが目に入って、、、、、、、し、沁みる!!!



ちゃんと目をつぶってたと思ったのに・・・。
丁寧に丁寧に目を水ですすぐ私。



しかし、なかなか洗い流せないのか
目からは涙がぽろぽろぽろぽろ。



うーん。失敗。



しばらく顔をゆすいだ私は、
まだちょっと残る目のしぱしぱ感と
洗いすぎたのか、顔に残るつっぱり感をタオルでぬぐいながら、
洗顔料をお母さんに返しに寝室へ行った。




・・・・・?
お母さんが鏡台の戸棚を開け閉めし、
何かを探している。



ももの「どうしたの?」
ままん「あのねぇー。
    白い容器に入った、『軟膏』がないの。
    さっきから探してるんだけど、どこかなぁ。」
ももの「どのくらいの大きさの容器なの?」
ままん「このくらい」



「このくらい」と差し出したママンのこぶし。



こぶしくらいの大きさの、白い容器・・・・・。



ふと私は
自分の手の中に握られたこぶし大の大きさの
コールドクリームの白い容器に目を落とす。



・・・



あ。。。。



えぇーーーーーと・・・・。



いやーな予感。
私は、ままんにばれないように
こぶし大の大きさのコールドクリームの白い容器を
鏡台にそっと、返そうとした。


その手の中の容器を目ざとく発見したままん。


ままん「あれ、これだよ、これ。どこにあったの?」



いやーな予感的中。
せめて・・・・現実は直視したくないんですが。



ももの「せ・・・洗面所・・・。」



きょとんとするままん。



ももの「クレンジングクリームだと思って
    これで顔洗っちゃったんだけど・・・。」



回線状態の悪い衛星放送のような沈黙が
私とままんの間に流れる。



・・・・・・・・・



ままん「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!
お母さん、これで顔洗っちゃったぁ!!!!!!!





クレンジングクリームと炎症用の軟膏を間違えるという
相当ハイレベルなサザエさん的『大失敗』である。


自らの失敗に落ち込んでしまうかもしれない。
どう、慰めようかと
そう思ったそのとき。




ままん「なんか、みょーーーーーーに肌がピリピリすると思ってさ
    おっかしいなー。
    昨日までなんともなかったのになー。
    そんなに肌荒れがひどいのかなー。
    やっぱり、年かなーってさっきちょっと落ち込んじゃったんだけど。
    軟膏だったんだー。ピリピリして当然だよねー。
    あー、心配した。



    よかったーーーーーーー。




良かないよ。ままん。
全然解決してないよ。




わすれてた。
この人、天然だった・・・・・。



そうだったままんは
私の他でもない、
「私」の母親だったっけ・・・



この天然ボケで
今日という日が無事に終わるわけがなかったのだ。





ままんは何も悪くない。
もし責任の所在を明らかにしなければならないとしたら
ままんの天然ボケに対し
危機管理を怠った私の責任です。






そして、日曜の朝の朝食時



「ね、ね。
昨日のさ、コールドクリームのさ。
ネタになるよね。日記の。」
そう、囁くままん。





「勉強ができなくてもいい。
 運動ができなくてもいい。
 器量がよくなくてもいい。


 健康で、面白ければ」

が教育方針のうちのままん。



こと
「母親のボケにきれいに突っ込める」のみの一点突破で
「私の子育ては成功した。」と胸を張るうちのままん。



・・・・・ままんよ。
私の母親としては、優秀すぎです。


というわけで、
無事に日記のネタになったよ。よかったね、ままん。