ママン カメラママンになるの巻

momocolor2006-01-30

それは、ママンの何気ない一言から始まった。



「あのねあのね。
おかーさんも、カメラ付きケータイでカシャってやりたい。」



ママンが使っていたケータイは
かれこれ何年目に突入しただろう?
発売からわずか半年で
「もう古い」と揶揄され、
さまざまな機能が日々搭載されているケータイ業界の中で
ママンのケータイにはカメラが付いていない。


どうやら、四月の雪
ヨン様と、ソン・イェジン
ツーショット撮影をしてる場面を見て。


「私も買っておかなきゃ。もしものために。」


と、一念発起したらしい。





というわけで、カメラ機能の練習タイムが始まった。



「あのね、このボタンを押したら、カメラが起動するから。
ワキを締めて、ブれないように。
左右のボタンでズームをして
真ん中のボタンがシャッターだから、
シャッターチャンスで、ぽちっとやってね。」


一通り、カメラの使い方を教える。



「うん。わかった。ばっちり!」


らしい。
自信たっぷりのママン。



すっかりご満悦のママンを目の端に
私は、説明書に目を通し始めた。



そんな私の横で
ママンが携帯電話を目の前に掲げる。



どうやら早速試してみるらしい。



黙って構えたレンズの先にあった
「はじめてのカメラ付きケータイ」で撮ろうとしたもの。




それはヨン様



ただし



テレビ画面の




「・・・・うまくいかないなぁ・・・。
ヨン様が動くから。
シャッターチャンスをなかなか捕まえられない・・・・。」



ため息をついて、本当に残念そうにするママン。



そりゃそうだろ。
だってテレビだもん。



どうしよう。助けたほうがいいかな?


・・・いいや。もうちょっと、泳がせておこう。



面白いから。



「えっと、
どうしよう。
えっと。」


シャッターチャンスを捕まえるべく、
何度も何度もお気に入りのヨン様まで
巻き戻るものの
見事にシャッターチャンス逃しまくりのカメラままん。



熱烈ファンのこだわりというものだろうか。
あくまで、ヨン様の一瞬の表情を捕まえたいらしい。


一時停止の助けを得ようともせず、
何度も何度も巻き戻すママン。



右手と左手に「ピストル」と「花束」を持っていた
沢田研二とは違い、


右手に携帯
左手にリモコンを持つママンは
巻き戻し、再生し、携帯を構えるうち
どのボタンがどのボタンだか徐々に混乱していく。



「ど、ど、ど、ど
どっちの?どっちの真ん中を押せばいいか
もう、わからない−−−−−−−−−−!!!!」



画面の中のヨン様
面白いように翻弄されるママン。


や、やばい。


面白すぎる。



「ああぁぁぁぁ。手が震えて、ヨン様がぶれちゃう。
あああああ。また過ぎちゃった。
一番いい表情が・・・・

ああ、巻き戻しすぎ。

えっと。。。
ヨン様のアップが欲しいから
アップアップアップアップアップアップアップ・・・・

ワキ、ワキをしめて、ワキをしめて、ワキが甘いから
ワキをしめて・・・・・・・・・・・・。」



カシャ



初めての撮影。
ヨン様グラビア写真。



十数分の格闘ののち
やっとこさのことで初めてのシャッターを切った
その写真は



・・・・・・・・なんてゆーか
笑顔溢れるってゆーか


白目が・・・・。



しかし、
戦いにすっかり疲れたのか
撮ったこと事態にダイマンゾクしたのか。
額の汗を拭うママンは、眼をキラキラさせて



「ね、ね
これ、待ち受けにしたほうがいいかな♪」




一つ一つのシャッターに心をこめて
狙った写真は逃さない。
シャッターチャンスは一瞬。


ママンが「名カメラままん」になる日も、そう遠くはない。。。。。