もも日記3〜旅情編〜ラーの鏡

momocolor2006-02-22

朝4時。
2時間ごとに繰り返される
"トイレタイム"
そのたびに点灯する蛍光灯。



キングよ・・。
わかった・・・。
やっとわかったぞ。その魂胆が・・・・。



さては眠らせない気だな?



く・・くそぉぉぉ、キングめ。
眠るしかない状況を作っておきながら眠らせないとは・・・。



キングの取る政策の意図をはかることが出来ないまま
悪政はなおも続く・・・・・・。
しかし、はかた号には逆らうことは出来ない・・・・・。



王は、絶対なのである・・・・。






キングの度重なる重圧によって
私の腰は慢性的な痛みに見舞われていた。



腰の痛みを寝てやり過ごすしかないものの、
どんなに寝返りをうっても、痛みは引かない。
しかも、カーテンの隙間から漏れてくる
冷たい空気に私は徐々に体力を奪われていった・・・。




そろそろ、私の頭をぐるぐるめぐる「疑問」が



「なんで私、深夜バスに乗ってるんだろう?」
「何を求めてこんなに苦しんでるんだろう?」



という"状況"に対する疑問から




「私、何のために生きてるんだろう?」
「そもそも、人間ってなんだろう?」
「徹底的なアンケート主義に基づいて刊行されているジャンプの
 売り上げが最盛期より落ちてしまったのは、何故だろう?」




という、人間が生きるうえで根本的に持つであろう
疑問へと移行してきたその時・・・・




ちゃりらりらりらりらーーーーーーん




モンスターが現れた!!!!!!




『悪夢1』があらわれた!!
『悪夢2』があらわれた!!!
『悪夢3』があらわれた!!!!



「『悪夢1』の攻撃!!
顔がカッピカピに乾いてしまう悪夢を見せた!!!!!」



「もものは、思わず自分の顔の無事を確かめた!!!!!」



「『悪夢2』の攻撃!!
夜行バスがいつの間にか満員になっている悪夢を見せた!!!!!
しかも
全員ご老人!!!!!」



「もものは、なんか悲しい気持ちになった!!!!!!」



「『悪夢3』の攻撃!!
腰がポッキリ折れる悪夢を見せた!!!!!」







私のHPは一ケタ台。
"瀕死状態"の黄色である。




眠ってるか眠ってないかはっきりしないまま
迎えた早朝6時。
最後のサービスエリアに着いた頃
外は、いつの間にかすがすがしい朝になっていた。



私はキングを降り、一つ大きく伸びをしたところで
「せっかく明るくなったことだし」と
キングの記念撮影をすることにする。




駆け込みで乗車した上、
今まで暗くて見えなかったキングの全容。
私はそれをカメラに収めるべく
バスの横にまわった・・・・・。




・・・・・・・?




おかしい。
側面に描かれているはずの岡本太郎画伯のロゴ
(http://www6.ocn.ne.jp/~a19064/hkt-shatai.html)
がない・・・・ってか





・・・・?SASAGURI KANKO BUS(ささぐり観光バス)ってなに?





・・・・このときすべて合致した。





こいつ・・・・



はかた号じゃねぇ!!!!!!




ラーの鏡を用いるまでもなく、
キングの化けの皮をはいだ
「ささぐり号」



ど、どおりで
15000円と聞いていた料金が13000円だったり、
軽食が出てこなかったり、
仕切りカーテンがなかったり、
枕がなかったり、
悪夢を見たり、
隣の女の人のキムチのにおいが気になったりしたはずだ。




し、、しかし
ここで私が正体を知ってしまったことが
(偽)キングにばれると、
高速道路の真ん中置き去りにされないとも限らない。。。。



く・・・・くほぉぉぉぉぉ。
私は、苦渋の表情を浮かべながらも
「キング」の中に戻っていくのだった・・・・。





ってゆーか、
ネットで深夜バスの予約をするときに
ちゃんと確認すれよ
って突っ込みはなしの方向で。