お箸より重いものは持ったことがないのでおじゃる。

みの
「お箸を使うことのメリットその①



お箸を使うと・・・
指先を沢山使うので・・・・
脳が刺激されて・・・・
頭が良くなるらしい。



そう、そこの奥さん正解。
はい、このテレフォンカードで旦那に電話しなさいよ。




続いて・・・・
お箸を使うことのメリットその②



筋肉増強







AM 8:00



「ご飯あるけど、食べる〜?」



居間から呼ぶママンの声で目を覚ます私。




う・・・ぅぅぅーーーーーん。
ふぁぁ・・っふ。




友人の結婚式に3次会まで参加していたため超寝不足の私だったが
朝ごはんはちゃんと食べておきたいと
大きく伸びをしようとしたときだった。
混濁した意識の向こうに感じる
右手の不可解な感触。



・・・・し・・痺れてる。




異種格闘技のような寝相のせいで不自然な格好で寝ていたせいか
はたまた妖怪『腕ピリピリ』のせいか
私の右手は感覚がなくなるほど痺れていた。



右手をグーパーグーパーしながら
食卓につく私にママンはうれしそうにお箸を差し出してくれた。
「これこれ。折角だからこのお箸使ったら???」



そういってママンが差し出したお箸は
"チョッカラ"と呼ばれる韓国の金属製のお箸。




韓国料理でもないのに何で?
と思いながら受け取ったそのお箸は・・・・




重っ!!!




いつも使っているお箸=10グラム
金属製のお箸(チョッカラ)=50グラム




お箸を手渡した、ママンのうれしそうな笑顔と
この40グラムの差によるズッシリ感に
なんらかの不穏な空気を感じつつ
私はそのお箸でご飯を食べ始めた。






サラダをお箸で掴み
口に運ぶ
・・・・・・ぽろ・・・・
あああ・・・・セロリが。。。。




・・・・ぼと・・・・・
ううう・・・・サーモンがおちた。。。。








もういやだーーーーーーーーーーーー
全然掴めないぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!




ご飯を目の前に軽く拷問です。





多分韓国の方は
激辛キムチとか
コチュジャン(辛いお味噌)をバカみたいに入れたトッポキを食べることで
消化器官に負荷をかけていることからもわかるように
いつ何時、それがたとえ食事中であろうとも
自己鍛錬をすることを忘れていないらしい。





そんな自己鍛錬を欠かさないお国柄にとって
あのお箸は、筋トレです。



多分。




寝ぼけ眼の朝っぱらから
プチ修行・・・・。



箱入り娘で育ったのが悪かったのか
箸もろくすっぽ持てないような
オトナに育ってしまったわたしを戒めるかのように
ママンは私の目の前で普通の箸を軽やかに操り
私が狙っていたスモークサーモンをさらって行くのであった・・・・。